すい臓がん
治療方法について

すい臓がんはがんが小さい段階から転移が起こりやすい極めて予後の悪いがんになります。

ステージ0

ステージ0のすい臓がんとは

上皮内がんと呼ばれるがんになります。CTやMRIでの発見そのものが難しく、超音波内視鏡で確定するのですが、そもそも超音波内視鏡がある病院がそんなに多く無い為、幻のがんの扱いです。その段階で見つけても5年生存率は90%程度と筋層に届いてなくても転移が起こりうる恐ろしいがんになります。5年生存率なので、再発して治療途中の方も含まれた方も含んで90%なので、実際の再発率は10%より高いことが考えられます。

ステージ0におけるすい臓がんの治療における自由診療の考え方

ステージ0のすい臓がんは転移がないがんなので、すい臓にあるがんを手術や放射線などで取り除く治療になります。ただ、転移がないというのはあくまでもPET-CTなどの画像検査で見えるレベルの転移がないというだけで、PET-CTに映らないレベルのがんの転移は有るかもしれないと考えます。なので、手術や放射線の後、「5年待ちましょう」ということになります。それは画像に映らないレベルのがんの転移は有るかもしれないけど、その大きさのがんを見つけるための検査がないので、がんが大きくなるのを5年待ちましょうということです。5年経っても大きくなるがんがどこからも出なければ、「5年前に完治していました」ということを5年後に教えてくれる話になり、がん治療が終了します。すい臓がんのステージ0の5年生存率が90%です。手術後に再発予防の抗がん剤をしても少なくとも1割以上のがんが再発するということになります。言い換えれば、1割以上のがんは手術の前に既に転移があったということになります(手術の前からステージ4だった)。なので、手術の前後に全身治療を追加することが大切になります。追加の治療はタンパク質をターゲットにした治療よりも、すべてのがんをターゲットにした治療の方が向いていると考えられます。

※すい臓がんは強い免疫抑制的な環境を持っています。すい臓がんは、組織が緻密な為免疫細胞が入りにくい構造になっています。また、すい臓がんの周りに免疫細胞の活動を抑制する細胞が多く存在します。また、「低免疫原性」とされており、免疫に対する抗原が少ない為、免疫細胞療法が効きにくいがん種になります。ただ、一部のすい臓がんで抗体を使った免疫チェックポイント阻害剤が効果があることが分かってきています。抗体を使った免疫治療は当クリニックでも効果があると考えています。

向いている治療

核酸医薬

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がんの再発予防では、体内のどこにがん細胞が残っているか分からない状態で治療を行うため、正常な細胞への影響が少ない治療が選ばれることが多くあります。核酸医薬は、がんの増殖に関わる遺伝子やたんぱく質に働きかけることで、幅広い部位に残る可能性のあるがん細胞を標的にでき、副作用が比較的少ない点が特徴です。すい臓がんは、BIG4と呼ばれる遺伝子変異が多く見られるほか、ガンキリンと呼ばれるたんぱく質の発現も高いことが知られています。これらは核酸医薬の標的となり得る性質を持っているため、遺伝子の特徴に応じた治療を検討しやすいがん種といえます。がん中央クリニックグループでは、KRAS siRNA、MDM2 siRNA、CDK4 siRNA、ガンキリン(PMSD10)siRNA など、すい臓がんでみられる遺伝子変化に対応した核酸医薬を用いて、患者様ごとの状態に応じた治療設計を行っています。
「アプタマー核酸医薬」 詳細ページ
「RNA干渉 核酸医薬」 詳細ページ
「miRNA mimic 核酸医薬」 詳細ページ

ステージ1

ステージ1のすい臓がんとは

リンパ節転移もなく、他臓器への転移もなく、原発部位のがんが4センチ以下の大きさのがんになります。基本的に手術が可能ながんです。

すい臓はステージ1でも10年生存率が31.4%と再発の可能性が極めて高いがんなので、手術の前と後、両方に抗がん剤をすることが多いがんになります。使う抗がん剤は分子標的薬(免疫チェックポイント阻害剤を含む)などのタンパク質をターゲットとした分子標的薬などの抗がん剤は再発予防には向かないので、細胞障害性の抗がん剤を使うことになります。他臓器への再発が起きるとステージ4となります。

ステージ1におけるすい臓がんの治療における自由診療の考え方

ステージ1のすい臓がんは転移がないがんなので、すい臓にあるがんを手術や放射線などで取り除く治療になります。ただ、転移がないというのはあくまでもPET-CTなどの画像検査で見えるレベルの転移がないというだけで、PET-CTに映らないレベルのがんの転移は有るかもしれないと考えます。なので、手術や放射線の後、「5年待ちましょう」ということになります。それは画像に映らないレベルのがんの転移は有るかもしれないけど、その大きさのがんを見つけるための検査がないので、がんが大きくなるのを5年待ちましょうということです。5年経っても大きくなるがんがどこからも出なければ、「5年前に完治していました」ということを5年後に教えてくれる話になり、がん治療が終了します。ただ、すい臓がんのステージ1の10年生存率が31.4%であることから、手術の前と後に再発予防の抗がん剤をしても7割近くのがんが再発するということになります。言い換えれば、7割ぐらいのがんは手術の前に既に転移があったということになります(手術の前からステージ4だった)。なので、手術の前後に全身治療を抗がん剤の他に自由診療でさらに追加することが大切になります。追加の治療はタンパク質をターゲットにした治療よりも、すべてのがんをターゲットにした治療の方が向いていると考えられます。

※すい臓がんは強い免疫抑制的な環境を持っています。すい臓がんは、組織が緻密な為免疫細胞が入りにくい構造になっています。また、すい臓がんの周りに免疫細胞の活動を抑制する細胞が多く存在します。また、「低免疫原性」とされており、免疫に対する抗原が少ない為、免疫細胞療法が効きにくいがん種になります。ただ、一部のすい臓がんで抗体を使った免疫チェックポイント阻害剤が効果があることが分かってきています。抗体を使った免疫治療は当クリニックでも効果があると考えています。

向いている治療

CASE 1

手術前後の抗がん剤治療をこれから行う場合、もしくは抗がん剤途中の場合
核酸医薬

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再発予防では、検査では見つからないほど小さながん細胞が体内のどこかに残っている可能性を考えて治療を行います。核酸医薬は、がんの増殖に関わる遺伝子やたんぱく質に働きかけることで、こうした場所が特定できない微小ながんにも幅広くアプローチできる点が特徴です。また、p53に変異があるがんでは、抗がん剤や放射線が効きにくい場合があることが知られています。抗がん剤治療の前後や途中に核酸医薬を併用することで、核酸医薬そのものによる働きに加えて、抗がん剤の作用を補う可能性が報告されています。さらに、p53の働きが弱くなっているがんに対しては、がん抑制に関わる仕組みを補うmiR-34a mimicという核酸医薬を用いることができます。miR-34a mimicは、がん細胞の増殖を抑えたり、自然な細胞死(アポトーシス)を促す働きがあり、再発予防などの目的で使用されています。

すい臓がんは、BIG4と呼ばれる遺伝子変化が多いほか、ガンキリンというたんぱく質の発現も高いことが知られています。当院では、これらの特徴に対応したKRAS siRNA、MDM2 siRNA、CDK4 siRNA、ガンキリン(PMSD10)siRNA、さらにmiR-34a mimicなど、すい臓がんの性質に合わせた核酸医薬を組み合わせて治療設計を行っています。

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CASE 2

抗がん剤が終わったけど追加で治療を考えている場合
腫瘍溶解ウイルス療法

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腫瘍溶解ウイルス療法の効果の高さは注目されてきています。保険ではウイルス療法としてデリタクトが脳腫瘍で認可されましたが局所的な治療になります。当クリニックで行っている腫瘍溶解ウイルス療法は点滴で行うことが出来、全身に作用し、見えないがんにも効果を発揮し、ウイルスががん細胞にのみ感染することで普通細胞には害がない状態でがんを死滅に追い込みます。日本の大きな病院での治験も予定されており、今後ますます発展が期待されている治療方法になります。

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ステージ2

リンパ節転移もなく、他臓器への転移もなく、原発部位(すい臓にあるがん)にがんがすい臓外に及ぶ大きさのがん、もしくは他臓器転移はなくリンパ節転移あるがんになります。基本的に切除可能ながんと切除可能境界のがんに分かれます。切除可能ながんの治療はステージ1の治療を参照。切除可能境界のがんは抗がん剤や化学放射線療法を行って、手術が可能になれば手術→抗がん剤の流れになります。手術がそれでも出来ないとなると体調が良ければ遺伝子パネル検査(遺伝子を調べて合う抗がん剤(分子標的薬)を探す検査)に進み、体調が悪ければ治療方法がありませんとなります。遺伝子パネル検査で抗がん剤が見つかる可能性は10%程度(住んでる地域による)なのでほとんどが見つからず治療方法がありませんとなり、見つかったとしても数か月程度で使える薬がありませんとなります。

すい臓がんはステージ2でも10年生存率が10.3%と再発の可能性が極めて高いがんになります。切除可能境界のがんは抗がん剤や化学放射線療法を行い、手術が出来る状態に持って行ける状態になることを目指します。使う抗がん剤は細胞障害性の抗がん剤を使うことになります。手術が出来る状態に持って行くことが出来ない場合は、ステージ4と同等の扱いになります。他臓器への再発が起きるとステージ4となります。

ステージ2におけるすい臓がんの治療における自由診療の考え方

ステージ2のすい臓がんは他臓器への転移がないがんです。転移がなくても、手術が出来るパターンと出来ないパターンに分かれます。手術が出来るパターンはステージ1の治療を参照(リンク)。手術出来ないがんは抗がん剤や放射線などで手術出来るパターンに持って行けるかどうかが大切になります。なので、すい臓がんでもし自由診療を標準治療に追加するなら抗がん剤や放射線が出来てるうちに何か治療を追加して、手術が出来る状態に持って行くことが大切になります。手術に持っていけなかった場合は基本的には緩和(遺伝子パネル検査)になります。すい臓がんは組織が緻密なので、免疫細胞が届きにくく、免疫療法(樹状細胞やNK細胞など)が効かないことが知られています。代わりにすい臓がんのBIG4と呼ばれる遺伝子の変異が顕著なことから、核酸医薬との相性が良く、多くの患者様で使われている治療になります。

向いている治療

CASE 1

抗がん剤治療をこれから行う場合、もしくは抗がん剤途中の場合
核酸医薬

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抗がん剤治療を進める際、がんの種類によっては遺伝子の変化が治療の効き方に影響することがあります。特に、p53などのがん抑制に関わる遺伝子に変化がある場合、抗がん剤や放射線に対して抵抗性を示すことが知られています。核酸医薬を抗がん剤治療の前後や途中で併用することで、核酸医薬がもつ遺伝子・たんぱく質への働きが加わり、治療全体をサポートする可能性が報告されています。

すい臓がんは、BIG4と呼ばれる主要な遺伝子の変化が多いほか、ガンキリンといったたんぱく質の発現も高いことが特徴です。これらは核酸医薬の標的となり得るため、すい臓がんでは遺伝子の性質に応じたアプローチを検討しやすいがん種といえます。

がん中央クリニックグループでは、KRAS siRNA、MDM2 siRNA、CDK4 siRNA、ガンキリン(PMSD10)siRNA、そしてmiR-34a mimicなど、すい臓がんで見られやすい遺伝子変化や分子に対応した核酸医薬を組み合わせ、患者様の状態に応じた治療設計を行っています。

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「RNA干渉 核酸医薬」 詳細ページ
「miRNA mimic 核酸医薬」 詳細ページ

CASE 2

治療方法がないと言われた場合
腫瘍溶解ウイルス療法

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腫瘍溶解ウイルス療法の効果の高さは注目されてきています。保険ではウイルス療法としてデリタクトが脳腫瘍で認可されましたが局所的な治療になります。当クリニックで行っている腫瘍溶解ウイルス療法は点滴で行うことが出来、全身に作用し、見えないがんにも効果を発揮し、ウイルスががん細胞にのみ感染することで普通細胞には害がない状態でがんを死滅に追い込みます。日本の大きな病院での治験も予定されており、今後ますます発展が期待されている治療方法になります。

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核酸医薬

詳細を見る

すい臓がんは、BIG4と呼ばれる主要な遺伝子の変化が多く見られるほか、ガンキリンというたんぱく質の発現も高いことが知られています。これらは核酸医薬の標的となり得る分子であり、遺伝子の性質に基づいたアプローチを検討しやすいがん種といえます。
がん中央クリニックグループでは、KRAS siRNA、MDM2 siRNA、CDK4 siRNA、ガンキリン(PMSD10)siRNA、さらにmiR-34a mimicなど、すい臓がんで見られやすい分子に対応した核酸医薬を組み合わせて、患者様の状態に応じた治療設計を提案しています。

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ステージ3

ステージ3のすい臓がんとは

すい臓付近の動脈と呼ばれる血管に及ぶがんになります。基本的に手術が難しいがんの状態です(手術が可能な場合もある→ステージ2のすい臓がんの詳細を参照)。手術が無理な場合は化学放射線療法か抗がん剤になります。

すい臓がんはステージ3だと10年生存率が3.2%とほぼ再発が起こってしまうがんになります。化学放射線療法で使う抗がん剤は細胞障害性の抗がん剤を使うことになります。他臓器への再発が起きるとステージ4となります。

ステージ3におけるすい臓がんの治療における自由診療の考え方

ステージ3のすい臓がんは動脈に及ぶがんな為、手術すると血管を破ってしまう為、手術が難しいことが多いがんになります。切除可能境界のがんと切除不可のがんに分かれます。切除可能境界のがんはがんを抗がん剤や放射線などで小さく出来れば手術の対象となるのでそれを目指します(ステージ2の治療を参照)。手術出来ないがんは抗がん剤や放射線などで手術出来るパターンに持って行くのが極めて難しいですが、それを目指すことになります。抗がん剤や放射線で手術が出来る状態に持って行くのが極めて難しいがんなので、すい臓がんでもし自由診療を標準治療に追加するなら抗がん剤や放射線が出来てるうちに何か治療を追加して、手術が出来る状態に持って行くことが大切になります。どの治療を選ぶかと言うよりは、あれもこれも全部やって何とか手術まで持って行きたいと考えます。手術に持っていけなかった場合は基本的には緩和(もしくは遺伝子パネル検査)になります。すい臓がんは組織が緻密なので、免疫細胞が届きにくく、免疫療法(樹状細胞やNK細胞など)が効かないことが知られています。代わりにすい臓がんのBIG4と呼ばれる遺伝子の変異が顕著なことから、核酸医薬との凄く相性が良く、多くの患者様で使われている治療になります。

向いている治療

CASE 1

抗がん剤治療をこれから行う場合、もしくは抗がん剤途中の場合
核酸医薬

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抗がん剤治療を進める際、がんの種類によっては遺伝子の変化が治療の効き方に影響することがあります。特に、p53などのがん抑制に関わる遺伝子に変化がある場合、抗がん剤や放射線に対して抵抗性を示すことが知られています。核酸医薬を抗がん剤治療の前後や途中で併用することで、核酸医薬がもつ遺伝子・たんぱく質への働きが加わり、治療全体をサポートする可能性が報告されています。

すい臓がんは、BIG4と呼ばれる主要な遺伝子の変化が多いほか、ガンキリンといったたんぱく質の発現も高いことが特徴です。これらは核酸医薬の標的となり得るため、すい臓がんでは遺伝子の性質に応じたアプローチを検討しやすいがん種といえます。

がん中央クリニックグループでは、KRAS siRNA、MDM2 siRNA、CDK4 siRNA、ガンキリン(PMSD10)siRNA、そしてmiR-34a mimicなど、すい臓がんで見られやすい遺伝子変化や分子に対応した核酸医薬を組み合わせ、患者様の状態に応じた治療設計を行っています。

「アプタマー核酸医薬」 詳細ページ
「RNA干渉 核酸医薬」 詳細ページ
「miRNA mimic 核酸医薬」 詳細ページ

CASE 2

治療方法がないと言われた場合
腫瘍溶解ウイルス療法

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腫瘍溶解ウイルス療法の効果の高さは注目されてきています。保険ではウイルス療法としてデリタクトが脳腫瘍で認可されましたが局所的な治療になります。当クリニックで行っている腫瘍溶解ウイルス療法は点滴で行うことが出来、全身に作用し、見えないがんにも効果を発揮し、ウイルスががん細胞にのみ感染することで普通細胞には害がない状態でがんを死滅に追い込みます。日本の大きな病院での治験も予定されており、今後ますます発展が期待されている治療方法になります。

「腫瘍溶解ウイルス療法」の詳しい治療内容を確認する

核酸医薬

詳細を見る

すい臓がんは、BIG4と呼ばれる主要な遺伝子の変化が多くみられるほか、ガンキリンというたんぱく質の発現も高いことが知られています。これらは核酸医薬の標的となり得る分子であり、遺伝子の性質に基づいたアプローチを検討しやすいがん種といえます。
がん中央クリニックグループでは、KRAS siRNA、MDM2 siRNA、CDK4 siRNA、ガンキリン(PMSD10)siRNA、さらにmiR-34a mimicなど、すい臓がんでみられやすい遺伝子変化や分子に対応した核酸医薬を組み合わせ、患者様の状態に合わせた治療設計を行っています。

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ステージ4

ステージ4のすい臓がんとは

他臓器への転移がある状態のがんになります。手術、放射線が出来ないがんになります(重粒子線、陽子線、サイバーナイフなども含む)。1つでも転移があると見えてるがん以外にも全身にがんがあると考えるので全身治療が基本になります。細胞障害性の抗がん剤が基本で1次治療、2次治療と抗がん剤が用意されています。2次治療まで抗がん剤を終えると体調が良ければ遺伝子パネル検査を使ったゲノム医療へと進みます。ゲノム医療とは、遺伝子検査をして使える抗がん剤(分子標的薬)をさがして使うという取り組みになります。
すい臓がんはステージ4だと10年生存率が0.6%なので、標準治療だけの治療では極めて厳しいステージになります。1日でも早い段階から自由診療で何か治療をプラスして考えることが良い結果を産むことになると当クリニックでは考えています。

ステージ4におけるすい臓がんの治療における自由診療の考え方

ステージ4のすい臓がんは他臓器に転移が有る為、全身にがんが及んでいると考え手術が難しいがんになります。かつ、10年生存率が0.6%と極めて予後が悪いがんなので、すい臓がんでもし自由診療を標準治療に追加するなら抗がん剤ができてるうちに何か治療を追加して、高い効果を出すことが大切になります。どの治療を選ぶかと言うよりは、あれもこれも全部やってがんと闘っていくという考えが大切になります。すい臓がんは組織が緻密なので、免疫細胞が届きにくく、免疫療法(樹状細胞やNK細胞など)が効かないことが知られています。代わりにすい臓がんのBIG4と呼ばれる遺伝子の変異が顕著なことから、核酸医薬との相性が良く、多くの患者様で使われている治療になります。

向いている治療

CASE 1

抗がん剤治療をこれから行う場合、もしくは抗がん剤途中の場合
核酸医薬

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抗がん剤治療を進める際、がんの種類によっては遺伝子の変化が治療の効き方に影響することがあります。特に、p53などのがん抑制に関わる遺伝子に変化がある場合、抗がん剤や放射線に対して抵抗性を示すことが知られています。核酸医薬を抗がん剤治療の前後や途中で併用することで、核酸医薬がもつ遺伝子・たんぱく質への働きが加わり、治療全体をサポートする可能性が報告されています。

すい臓がんは、BIG4と呼ばれる主要な遺伝子の変化が多いほか、ガンキリンといったたんぱく質の発現も高いことが特徴です。これらは核酸医薬の標的となり得るため、すい臓がんでは遺伝子の性質に応じたアプローチを検討しやすいがん種といえます。

がん中央クリニックグループでは、KRAS siRNA、MDM2 siRNA、CDK4 siRNA、ガンキリン(PMSD10)siRNA、そしてmiR-34a mimicなど、すい臓がんで見られやすい遺伝子変化や分子に対応した核酸医薬を組み合わせ、患者様の状態に応じた治療設計を行っています。

「アプタマー核酸医薬」 詳細ページ
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「miRNA mimic 核酸医薬」 詳細ページ

CASE 2

治療方法が無いと言われた場合
核酸医薬

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すい臓がんは、BIG4と呼ばれる主要な遺伝子の変化が多く見られるほか、ガンキリンというたんぱく質の発現も高いことが知られています。これらは核酸医薬の標的となり得る分子であり、遺伝子の性質に基づいたアプローチを検討しやすいがん種といえます。がん中央クリニックグループでは、KRAS siRNA、MDM2 siRNA、CDK4 siRNA、ガンキリン(PMSD10)siRNA、さらにmiR-34a mimicなど、すい臓がんで見られやすい分子に対応した核酸医薬を組み合わせて、患者様の状態に応じた治療設計を提案しています。
すい臓がんは免疫が働きにくい特徴があると言われていますが、免疫チェックポイント阻害剤が特定のすい臓がんで承認されたことにより、免疫を介した治療の可能性も示されてきました。当院で行っているハイブリッド免疫療法では、PD-1に関わる仕組みを補う疫学的アプローチを組み合わせ、免疫が働きにくいがんに対して免疫機能をサポートすることを目的としています。核酸医薬と免疫療法を併用することで、がんの性質に応じた複数の方向から治療を検討することができます。

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「RNA干渉 核酸医薬」 詳細ページ
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腫瘍溶解ウイルス療法

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腫瘍溶解ウイルス療法の効果の高さは注目されてきています。保険ではウイルス療法としてデリタクトが脳腫瘍で認可されましたが局所的な治療になります。当クリニックで行っている腫瘍溶解ウイルス療法は点滴で行うことが出来、全身に作用し、見えないがんにも効果を発揮し、ウイルスががん細胞にのみ感染することで普通細胞には害がない状態でがんを死滅に追い込みます。日本の大きな病院での治験も予定されており、今後ますます発展が期待されている治療方法になります。

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分子標的ワクチン療法

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抗HER2抗体がアメリカのFDAで全がん種で承認されたことが2025年1月に話題になりました。また、HER2陰性でも効果があることが実証され、日本でもHER2低発現やさらに低い発現の超低発現でも乳がんで抗HER2抗体が認可され、全がん種でHER2濃度関係なく効果がある可能性が高くなってきました。どのがんでも初めに抗HER2抗体の治療をするということが大切なぐらい重要度が増してきている治療と考えられます。アメリカの治験の結果が非常に優れていた為、無理にお願いをして契約の元、日本で治療が可能になった治療になります。エビデンスレベルは非常に高く、どのがん種においても高い効果が期待出来ます。2種類の抗HER2ワクチンを体内で作り出すことが出来ることと、長く効果が持続することが特徴で、アメリカでは効果の持続が7年に及ぶ患者様まで現れています。副作用がほとんどなく、効果が高く、さらに効果が長く続くことから非常に優れた治療方法であると考えています。免疫が効きにくいすい臓がんですが、細胞を使った免疫でなく抗体を使った治療においては効果が発揮出来ると考え、すい臓がんでもワクチンを使用しています。

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CASE 3

入院中で通院が難しい場合
分子型有機ヨード治療

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ヨードを使った治療は数十年の歴史があり、がん患者様の定番の治療方法となっています。安全性が高く服用による治療の為、入院中でも出来る治療として多くのがん患者様が治療に使っています。イオン化したコロイドヨードよりも分子型の有機ヨードはがん細胞への浸透は高いのと、がん治療に限らず殺菌作用、抗ウイルス作用が高い為、多くの用途で良く使われています。

コロイドヨード治療

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分子型有機ヨードと同様にヨードを使った治療になります。甲状腺への取り込みはイオン型のコロイドヨードの方が能力としては高い為、昔からよく使われていた治療になります。

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胸膜播種がある場合

分子型有機ヨード

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分子型の有機ヨードは細胞への浸透が高い為、直接がん細胞に触れられる形で投与することがさらに高い効果が期待されています。がん細胞を殺す力が強いため、腹水がたまらなくなるようにすることはもちろん、お腹から吸収されて全身のがんにも効果が期待されるものになります。

光免疫療法の腹部への照射

すい臓は深部に存在し光が届きにくいことと、すい臓は転移していることが多い為、全身に治療が必要であることから光免疫を適応するのは難しいですが、腹膜に転移したすい臓がんに対しては浅い部分にがんが存在するため、局所的に光免疫を使うことは有効です。当クリニックの光照射は面で当てる光照射の機械を使っています。光の強さは光源の数に比例するので、面で当てることで最大限の光の強さが期待出来ます。また、腹膜播種はCTなどに映っていなくてもお腹いっぱいに広がっていることが予想されるがんなので、面で光をあてることが必要になります。LEDを使い、さらに熱を持つ波長体をカットすることで強い光を当てることを可能にした機械になります。パルス照射で深部まであてることが出来るので、腹膜播種のような広く広がっているがんにはさらに効果が期待出来る様になっています。

がん光免疫療法