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希少がん 2025.2.10

GIST(消化管間質腫瘍)とは。GISTの治療方法は?完治の可能性はあるのか。

  • GISTは完治する可能性は十分にある
  • GISTは主に遺伝子異常が原因で発症する
  • 実施できる化学療法には制限がある

GIST(消化管間質腫瘍)は10万人に1~2人が発症する稀な疾患です。GIST(ジスト)は、Gastrointestinal Stromal Tumorという英単語の略であり、胃や小腸などの壁の中にできる60歳前後の方に発症しやすい悪性腫瘍です。

消化管の表面には「粘膜」があります。この食べ物や飲み物などに触れる粘膜から発症するがんが、いわゆる胃がんや大腸がんです。一方で、GISTは粘膜の下にある筋肉から発症する「肉腫(がんの一種)」であり、胃や小腸に発症しやすいです。また、症状は初期段階では現れないことが多く、進行してから腹痛、吐き気、血便などが出現します。

GISTの原因

GISTは、「c-kit」と呼ばれる遺伝子が変異を起こすこと(異常になること)が発症の1つの原因だと考えられています。「c-kit」が遺伝子変異することで、異常な「KITタンパク」が作られ、細胞が異常に増えてしまいGISTが発症します。

GISTの診断

GISTを診断するには、胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)やCT検査が用いられます。特に発症数が多い胃のGISTの場合には、内視鏡検査中に針で腫瘍の細胞を採取して顕微鏡検査を行い、「KITタンパク」の有無を判断してGISTと診断します。

GISTの治療法

GISTの治療法は、原則的に手術が行われます。しかし、発見時にすでに他の臓器や組織などに転移しているなど手術が難しい場合には化学療法(抗がん剤治療)を行います。化学療法では、増えてしまった「KITタンパク」を阻害するような抗がん剤(専門用語で、分子標的薬)を主に用います。

また、手術でGISTを切除した後も、顕微鏡検査などで再発のリスクが高いと考えられる場合には、再発を抑えるために手術後に1~5年以上の薬物治療を行うこともあります。

GISTは完治(寛解)できる疾患

GISTはがんと同じように完治できる疾患であり、その唯一の治療法が手術です。ただし、初めて見つかった時に手術ができない状態であれば完治できないわけではありません。

最近では化学療法などの薬物療法が進歩してきており、薬物療法などでGISTを縮小させて手術可能な状態になれば完治する可能性は十分にあります。

GISTにおける保険診療の限界

GISTに対する保険診療には、手術や化学療法があります。手術法の発達や化学療法の進歩によりGISTの治療法が発展してきましたが、保険診療では治療が困難な場合があります。

実施できる化学療法の制限

保険診療では使用できる抗がん剤の数に制限があります。2024年11月現在において保険診療で用いられる抗がん剤は4種類です。逆に言えば、4種類の抗がん剤を使い切った場合、もしくは体に合わない場合には、治療できないと医師から言われてしまいます。

また、1個の新しい抗がん剤が開発されるまでには10~20年かかると言われています。さらにGISTは稀な疾患であるため、一般的な疾患よりも開発が進みにくいという問題点があります。実際に、現在保険診療で使用できる抗がん剤が世の中に出たのは2002年、2008年、2013年、2022年であり、特に直近では開発までに約10年かかっていることが分かるでしょう。

保険診療では見過ごされるGISTの再発

GISTが発見され手術を行った場合でも、再発率は約5~70%と言われています。そのため、手術実施後に再発リスクが高いと判断された場合には、術後補助化学療法という抗がん剤治療が勧められます。

しかし、再発率が低い場合(約5~10%)には術後補助化学療法は行わない、という考え方が一般的です。ここで問題なのは、約5~10%という再発率が低いと言われてしまうことです。たしかに70%の再発率よりは低いですが、10~20人に1人は再発します。このようなGISTの再発は保険診療では見過ごされてしまいます。

化学療法の「きつい」副作用

化学療法では抗がん剤を用いますが、その副作用は抗がん剤の種類や患者様により個人差があります。GISTで用いられる抗がん剤の一般的な副作用は、嘔気、食欲不振、下痢、手足症候群(手足がぴりぴりする、皮膚がむける)、倦怠感、発疹、貧血、高血圧、脱毛などです。

そのため、副作用がきつく続けられないと感じる患者様もいらっしゃいます。また、頑張って化学療法を続けていても日常生活が楽しく送れずに気分が落ち込む患者様もいらっしゃいます。

GISTの治療で注目される核酸医薬とは

GISTは「c-kit」をはじめとした遺伝子異常により、KITタンパクなどが異常に働くことで発症・進行に関わることが知られています。

がん中央クリニックグループでは、こうした分子レベルの異常に着目した治療選択肢として、核酸医薬を用いた治療をご提案しています。核酸医薬には、標的に結合して働きを抑えるアプタマー、遺伝子発現を抑えるRNA干渉、抑制機構を補うmiRNA mimic などがあります。

保険診療では「治療法がない」方も治療可能

保険診療で使用できる薬剤には制限があり、選択肢が尽きた場合に「治療法がない」と言われることがあります。
当院では、患者様の状態や検査情報を踏まえ、核酸医薬を含む自由診療の選択肢をご提案します。

保険診療ではカバーしきれない再発予防効果が期待

GISTに対して手術を行っても再発率が約5~10%の患者様は、再発を抑えるための術後補助療法(分子標的薬などの薬物療法)を行うことが保険診療では少ないです。自由診療である核酸医薬であれば、少しでも再発リスクがある方に対して再発抑制も含めて治療計画に取り入れることが可能です。

保険診療と組み合わせた治療設計

核酸医薬は、GISTの標準治療(保険診療)と組み合わせて検討し得る治療アプローチの一つです。保険診療で中心となる分子標的薬は、すでに産生されたタンパク質の働きを抑えることで治療効果を狙います。一方、核酸医薬は、タンパク質が作られる前段階の遺伝子発現や、分子レベルの制御機構に働きかけることを狙う点が特徴です。作用点の考え方が異なるため、当院では患者様の状況に応じて、標準治療と組み合わせた治療設計も含めてご提案しています。

また、GISTは手術で切除できても、再発リスクが高いケースがあります。再発リスクが非常に高い群では、術後に再発する可能性が70%を超えるとされることもあります。 そのため高リスクの場合、保険診療では術後補助療法としてイマチニブなどの分子標的薬を用いることが一般的です。 さらに臨床試験では、術後補助療法としてのイマチニブは、1年投与より3年投与のほうが無再発生存(再発しにくさ)と生存が良好で、5年無再発生存は3年投与群71.4%、1年投与群53.0%と報告されています。

こうした背景から、がん中央クリニックグループでは保険診療による治療に加え、患者様の状態や目的(再発抑制も含む)に応じて、核酸医薬を治療計画の一部としてご提案することも可能です。

治療継続可能な副作用

核酸医薬は目立った副作用が起こりにくいです。特に、化学療法で起きやすい嘔気、食欲不振、倦怠感、脱毛、貧血などはほとんど起こりません。核酸医薬の副作用としては、一時的な微熱、血圧上昇、顔の紅潮、アレルギー反応(0.3%以下)などがあります。解熱剤など薬物を使う場合もありますが、自然と改善する副作用が大半であり、治療を継続するのに支障をきたしません。

GISTの完治を目指して保険診療と患者様に合った自由診療を組み合わせるのがおすすめ

GISTは主に遺伝子異常が関与することが知られており、保険診療(手術・化学療法)に加えて、患者様の状態や目的に応じて核酸医薬を用いた治療を組み合わせることで、治療の選択肢を広げることを検討できます。

がん中央クリニックグループでは、核酸医薬をはじめ、患者様1人ひとりに合った自由診療をご提案いたします。GISTの患者様は、どのような状況の場合でも是非お気軽にご相談ください。

がん情報サポートサイト編集部

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