アプタマー

aptamer

がん抗原に対する特異性が極めて高い世界的に注目される次世代医薬 アプタマー 核酸医薬

がん細胞に潜む異常なたんぱく質を見つけ出し、
狙ったがん抗原だけに結びつくDNAを使った次世代医薬

アプタマー(Aptamer)核酸医薬は、特定のがん抗原だけに結びつくDNAを利用した次世代医薬です。
鍵と鍵穴のようにがん細胞や病気の原因となるタンパク質にピタッと結合し、その働きを阻害することで、ががん細胞の増殖を抑えたり、死滅させたりします。

このアプタマーは2009 年のノーベル医学生理学賞受賞者であるJack W. Szostakが1990年にネイチャー誌に掲載した次世代医薬品の開発技術で多くの治療に応用が可能な優れた技術です。

がんの性質(遺伝子)に合わせてアプローチする次世代医薬

がんの性質(遺伝子)に合わせてアプローチする次世代医薬 がんの性質(遺伝子)に合わせてアプローチする次世代医薬

アプタマー 核酸医薬の各役割と特徴

  • MUC1 isoform Y

    がん細胞を守るバリアを壊し、死滅へ導く

    MUC1 isoform Yは、がん細胞の表面に現れる異常なたんぱく質で、がんを守るバリアのように働きます。
    このバリアがあると、外からの刺激や抗がん剤の影響を受けにくくなり、がん細胞を破壊しづらくなります。
    MUC1 isoform Y アプタマーは、このたんぱく質に直接結合して防御を解除します。
    それにより、がん細胞が自ら壊れる流れ(アポトーシス)を取り戻し、治療の効果が届きやすい環境をつくります。

  • Heparanase

    がんが広がる通り道をふさぎ、がん細胞を死滅へ追い込む

    Heparanaseは、がん細胞が周りの組織を壊して広がるときに使う通り道をつくる酵素です。
    Heparanase アプタマーは、この酵素の働きを止め、がんが侵入・転移する道をふさぎます。
    広がる力を失ったがん細胞は次第に増殖できなくなり、やがて死滅するように促します。

  • Nucleolin

    がん細胞の司令塔を止め、増殖を断ち切る

    Nucleolinは、がん細胞の中心で増殖や生存など様々指令を出す司令塔のように働きます。
    Nucleolin アプタマーは、この指令を止めてがん細胞の活動を抑えます。
    増える力を失ったがん細胞は、生き延びることができず、自然な細胞死(アポトーシス)へ導きます。

アプタマー核酸医薬を使った治療についてAbout treatment

治療可能なステージ・再発・転移

  • ステージ I
  • ステージ II
  • ステージ III
  • ステージ IV
  • 再発がん
  • 転移がん
  • がん予防

治療可能ながん種

  • 脳腫瘍
  • 大腸がん
  • 膵臓がん
  • 乳がん
  • 肺がん
  • 胃がん
  • 肝臓がん
  • 食道がん
  • 子宮体がん
  • 胆管がん
  • 咽頭がん
  • 胆のうがん
  • 子宮頸がん
  • 卵巣がん
  • 膀胱がん
  • 前立腺がん
  • 腎臓がん
  • 舌がん
  • 胸腺腫がん
  • 卵管がん
  • 小腸がん
  • 腹膜がん
  • 十二指腸がん
  • 腎盂がん
  • 腺様嚢胞がん
  • 顎下腺がん
  • 尿管がん
  • 甲状腺がん
  • 虫垂がん
  • 神経内分泌がん
  • 歯肉がん
  • 口腔がん
  • GIST
  • 中皮腫
  • 子宮肉腫
  • 乳房外パジェット
  • 悪性黒色腫
  • 平滑筋肉腫
  • 原発不明

※血液がん( 白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫)、脳腫瘍の症状は治療が受けられない可能性があります。治療可能かどうか事前にご相談下さい(無料電話相談:0120-752-712

  • 治療概要

    遺伝子検査や統計学的な遺伝子情報に基づいて患者様ごとに使用する核酸医薬の種類を決定。
    インフォームド・コンセントにてご説明後、同意書にご記入いただいた上で治療を開始します。

  • 治療方法

    点滴投与による、通院治療。1クールの合計4回の通院治療を基本としています。※患者様の状態によりクール数、通院数が異なる場合がございます。治療中はご家族様も同伴いただくことも可能です。

  • 所要時間

    初回のみ2時間~3時間。2回目以降は1時間~2時間。
    治療中(点滴中)は読書や同伴の方とお話いただけます。

  • 副作用

    主なリスクや副作用として、治療タンパクによるアレルギー反応やアナフィラキシーショックが極稀(0.3%)に起こることがありますが、事前にアレルギー反応テストを行ない安全を確保した上で治療を開始します。
    その他に、がん細胞への到達率を高めるための高分子ミセル化による副作用として、頭痛や発熱が起こる可能性があり(15%)、痛み止めや解熱鎮痛剤を服用することで症状を抑えています。