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主要ながん 2026.8.27

HER2陽性胃がんについて解説。初期症状や治療法は?完治は可能なのか

HER2陽性胃がんは、胃がんの中でも、がん細胞の表面に「HER2」というタンパク質が過剰につくられているタイプです。胃がん全体の15~25%を占め、HER2を狙い撃ちにする分子標的薬(トラスツズマブ)が標準治療として確立しています。初期にはほとんど症状が出ませんが、進行するとみぞおちの痛み、胃もたれ、食欲不振、体重減少、貧血、黒色便などが現れます。有効な標的薬がある一方で、薬剤耐性や治療選択肢の少なさが課題となります。

本ページでは、HER2陽性胃がんの特徴や原因、症状、診断(内視鏡検査・HER2検査)、そして治療の選択肢についてわかりやすく解説します。治療を検討されている方やご家族が、いまの状況に合う選択肢を整理し、納得のいく方針を考えるための一助となれば幸いです。

再発・転移・ステージ4

諦めないがん治療の選択肢があります。

今の治療に限界、不安を感じている方緩和ケアを提示された方へ10種のがん治療から次の一手をご提案します。

  • 治療実績5,000回以上
  • ステージ4に対する豊富な治療実績
  • 難治性を含む幅広いがん種に対応
  • 全国展開4都市 (東京・名古屋・大阪・福岡)
  • 標準治療との複合治療も可能
  • 往診、当日治療も可能

がん光免疫療法、核酸医薬、分子標的ワクチン療法など、様々な治療法を用いてあなたのがんと闘います。

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  • 胃がん全体の15~25%を占め、HER2が過剰につくられているタイプ
  • HER2を狙い撃ちにする分子標的薬(トラスツズマブ)が標準治療
  • 薬剤耐性と、使える薬の少なさが治療上の課題

HER2陽性胃がんとは

胃がんは、がん細胞の性質によっていくつかのタイプに分類されます。その中のひとつが、HER2陽性胃がんで、がん細胞の表面に「HER2タンパク」と呼ばれる特定の受容体が過剰に現れているタイプです。

HER2とは、細胞の表面に存在する「ヒト上皮成長因子受容体2型」というタンパク質であり、細胞の成長や修復を助ける働きをしています。

しかし、何らかの理由でHER2を作る遺伝子が増えると、細胞表面にHER2タンパクが大量につくられます。この状態になったがん細胞は、増殖のアクセルが踏みっぱなしの状態になり、通常よりも速いスピードで分裂・増殖を繰り返すようになります。

HER2陽性胃がんは胃がん全体の15~25%に認められ、トラスツズマブなどのHER2を標的とした抗HER2療法が標準治療として位置づけられています。

HER2陽性胃がんの原因

一般的な胃がんの発生にはピロリ菌の持続感染や塩分の過剰摂取、喫煙などが関係しています。しかし、HER2が過剰に増える具体的なメカニズムについては、まだ解明されていないのが現状です。

分子レベルでは、HER2をつくる遺伝子(ERBB2)が増幅し、細胞表面にHER2タンパクが大量に並ぶことが確認されています。その結果、細胞を増殖させる信号が常に送られ続け、がん細胞が過剰に増殖します。

ここで、もうひとつ重要な遺伝子があります。がん細胞の暴走を食い止める「ブレーキ役」の、がん抑制遺伝子「p53(TP53)」です。p53はDNAに傷がついた細胞を修復させ、修復できないものは自然死(アポトーシス)へと導きます。このp53が壊れると、傷ついた細胞が排除されずに生き残ってしまいます。

HER2陽性胃がん全体におけるTP53遺伝子変異の頻度は約80%と高頻度に認められます。つまりアクセル(HER2)が過剰であるだけでなく、ブレーキ(p53)も故障しているケースが多いということです。

HER2陽性胃がんの診断

「(無)症状」から「確定診断」まで

胃がんは、初期にはほとんど症状が出ません。進行してくると、みぞおちの痛み、胃もたれ、食欲不振、体重減少、貧血、黒色便といった症状が現れます。ただ、これらは胃炎や胃潰瘍でも起こるため、見過ごされがちです。

受診すると、まず上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)で胃の中を観察し、疑わしい部分の組織を採取する生検を行います。採取した組織を顕微鏡で調べる病理検査で、がんの有無を確定します。転移の評価にはCT検査などを用います。

「HER2陽性」と判定されるまでの検査の流れ

胃がんと診断されたら、その組織を使ってHER2の状態を調べます。ここが治療方針を分ける重要なステップです。

最初に行うのが免疫染色(IHC法)です。HER2タンパクの染まり具合をスコア0~3+の4段階で評価します。3+は陽性、0と1+は陰性、2+は判定保留(グレーゾーン)です。

判定保留(2+)だった場合、次にFISH法を行います。蛍光色素でHER2遺伝子の数を直接数える検査で、遺伝子の増幅が確認されれば陽性と確定します。この陽性判定が、抗HER2薬による保険治療の対象となる条件です。

ステージ(病期)の確定

胃がんのステージは、胃壁のどの深さまでがんが達しているか(T)、リンパ節転移(N)、腹膜播種を含む遠隔転移(M)を組み合わせて、Ⅰ期~Ⅳ期に分類されます。

HER2陽性胃がんの一般的な治療法

早期であれば手術(内視鏡的切除または外科的切除)が中心となり、進行度に応じて薬物療法を組み合わせます。一方、進行・転移した状態や再発した場合は、薬物療法が治療の柱になります。

HER2陽性胃がんの薬物療法で軸となるのが、HER2を狙い撃ちにする分子標的薬「トラスツズマブ(商品名:ハーセプチン)」です。これを抗がん剤(フッ化ピリミジン系+プラチナ系など)と組み合わせるのが、進行例の一次治療の基本形です。

ちなみに、トラスツズマブを化学療法に追加すると、治療開始後の生存期間の中央値は、抗がん剤だけの場合の11.1ヶ月から13.8ヶ月へと約2.7ヶ月延びました。

さらに、近年はこれに免疫チェックポイント阻害薬(ペムブロリズマブ)を加える治療も登場し、トラスツズマブと化学療法に追加すると、治療開始後の生存期間の中央値は、16.9ヶ月から20.0か月と約3.1ヶ月延長したと報告されています。

HER2陽性胃がんにおける保険診療の限界

HER2陽性胃がんには抗HER2療法という有効な標的薬があるとはいえ、保険診療にはいくつもの壁があります。

トラスツズマブの効果はいつまでも続かない

抗HER2療法の問題点として、がん細胞が薬物への抵抗性を獲得し、別の経路で再び増殖する「薬剤耐性」があります。耐性が生じるメカニズムは未解明な部分も多く、時間が経つと効果が低下するケースがあります。トラスツズマブは高い治療効果を発揮するものの、腫瘍が縮小した患者様のうち、半数の方ではその効果持続期間は6.9ヶ月程度にとどまるという報告もあります。

使える薬の種類が限られる

HER2陽性であっても、その先に用意された保険の手札は多くありません。一次治療でトラスツズマブ+化学療法、二次治療以降でトラスツズマブ-デルクステカンやその他の抗がん剤、と進んでいきますが、数種類のパターンを使い切ると「保険診療ではもう手立てがない」と説明されることがあります。

化学療法に伴う「きつい」副作用

抗がん剤では、吐き気、強い倦怠感、食欲不振、脱毛、手足のしびれ、骨髄抑制による感染症リスクなどが起こりえます。トラスツズマブ自体にも、まれに心機能低下という副作用があります。胃を切除した患者様では、もともと食事量が減って栄養状態が低下しているところに副作用が重なり、治療の継続が難しくなることも少なくありません。

再発のリスクをゼロにはできない

HER2陽性胃がんに対して手術にて根治切除を行った後、再発率を低くするために術後補助化学療法という治療を行う場合があります。ステージⅡ・Ⅲ胃がんの患者様に対して手術後に術後補助化学療法を実施すると、手術後3年間で再発せずに生存していた方は約72%でした。逆に言えば、10人に約3人が3年以内に再発または死亡していたことになります。

HER2陽性胃がんで重要な新しい治療の考え方

ここまで述べてきたとおり、HER2陽性胃がんは有効な標的薬がある一方で、耐性、治療薬の選択肢の少なさ、術後再発という課題を抱えています。

がん中央クリニックグループでは、こうした課題に対して、標準治療とは作用の仕方が異なる治療を選択肢としてご提案しています。

分子レベルの異常にアプローチする「核酸医薬(アプタマー・miR-34a mimic)」

がんの発生や進行に関わる分子レベルの異常へ直接働きかける「核酸医薬」は、世界的に研究と臨床応用が進んでいます。当グループでは治療選択肢として、「アプタマー」「miR-34a mimic」といった核酸医薬を取り入れた治療を提供しております。

アプタマー核酸医薬」は、がん細胞に特有の異常なタンパク質にピンポイントで結合し、その働きをブロックすることで、がんの増殖抑制や死滅を狙う治療薬です。一方で「miR-34a mimic核酸医薬」は、がん化によって失われてしまった「体が本来持っているがんを抑制する力」を補い、がんの成長を止め、自然な細胞死(アポトーシス)を促す治療薬です。

胃がんでTP53変異が高頻度に認められることは、先に述べたとおりです。miR-34a mimicは、miR-34aと同じ働きをする分子を外部から補充することで、p53というブレーキが壊れた細胞に対しても、その先の経路から直接ブレーキをかけ直すことを狙う治療です。

がん中央クリニックグループでは、がん種ごとに標的となる遺伝子を指定して核酸医薬を設計し、患者様一人ひとりの状態に合わせた治療をご提案しています。複数の核酸医薬を組み合わせて使い分けられる点も、特徴のひとつです。

免疫の「盾」を外す「ハイブリッド免疫療法」

ハイブリッド免疫療法は、がん細胞が免疫の攻撃から逃れるために使う「盾」、すなわち免疫ブロックタンパク質「PD-L1」を標的とする治療です。

HER2陽性胃がんは、免疫療法の標的となる「PD-L1」の陽性率(CPS≥1)が約85%と非常に高いため、免疫の仕組みを活用した治療アプローチが大きな意義を持ちます。

ハイブリッド免疫療法は、このPD-L1を内側と外側の両方から無力化します。まず、がん細胞の表面に出ているPD-L1に結合し、免疫の攻撃を妨げる「盾」を取り払います。さらに、がん細胞の中に入り込んで、これから作られるPD-L1の設計図(mRNA)を分解し、新たな「盾」が生まれるのを防ぎます。攻撃を逃れる術を失ったがん細胞を、患者様ご自身の免疫細胞が敵として認識し、攻撃できるようになるという仕組みです。

ただし、保険治療ですでに免疫チェックポイント阻害薬を使用されている場合は効果が弱まる可能性があるため注意が必要です。

当グループの自由診療・治療をおすすめする患者様

当グループで実施可能な治療法は、ほとんどの患者様にご検討いただけます。以下では、どのような患者様に効果が期待できるのかを解説します。ご自身の状況に照らし合わせてご検討ください。

治療方法がない、標準治療では治療困難な患者様へ

HER2陽性胃がんでは、トラスツズマブへの耐性や数パターンの化学療法を使用した後の選択肢不足といった理由から、保険診療が行き詰まることがあります。

そうした場合でも、核酸医薬(アプタマー・miR-34a mimic)、ハイブリッド免疫療法、分子標的ワクチン療法なら、標準治療とは異なるアプローチで治療を提供できます。これらは目立った副作用が起こりにくく体への負担が少ないため、「体力がないため抗がん剤はできません」と説明された方にも、1つの選択肢となり得ます。まだ体力があるのに選択肢がなくなり、緩和を勧められている方にとっても、新たな選択肢として検討いただけます。

保険診療(標準治療)との併用で相乗効果が期待

核酸医薬、ハイブリッド免疫療法、分子標的ワクチン療法は、化学療法や標準の分子標的薬と併用でき、相乗効果が期待できます。

化学療法がすでに増殖したがん細胞や産生されたタンパク質に作用するのに対し、核酸医薬はそれらが作られる前の遺伝子レベルに作用します。

分子標的ワクチン療法は患者様自身の免疫でHER2を発現するがん細胞を攻撃し、ハイブリッド免疫療法はPD-L1という別の標的を叩きます。攻撃するポイントが異なるため、標準治療と組み合わせることでより高い効果が期待できると考えています。

HER2陽性胃がんの完治を目指すには、複数の治療法を組み合わせることが重要と考えています。標準治療を受けている患者様にとっても、これらの併用は選択肢のひとつです。

再発を抑制・防止するために手術前後の患者様

HER2陽性胃がんは、先述した通り根治手術を行っても再発しうる疾患です。また抗がん剤には副作用があるため、胃切除後で栄養状態に不安のある患者様、体力に不安のある高齢の患者様では、術後補助化学療法の完遂が難しい場合もあります。

こうした背景から、手術前後の患者様が核酸医薬(アプタマー・miR-34a mimic)、ハイブリッド免疫療法を併用することは、再発リスクを下げるひとつの選択肢として検討いただけます。

副作用が不安な患者様

核酸医薬(アプタマー・miR-34a mimic)、ハイブリッド免疫療法は、目立った副作用が起こりにくい治療です。化学療法で起きやすい嘔気、食欲不振、倦怠感、脱毛、貧血、命に関わる副作用などはほとんど起こりません。核酸医薬の副作用としては、一時的な微熱、頭痛、アレルギー反応(0.3%以下)などが挙げられます。ハイブリッド免疫療法では治療部位の反応などが見られることがあります。

解熱鎮痛剤など薬物を使う場合もありますが、自然と改善する副作用が大半で、治療の継続に支障をきたすことはありません。

「胃を切除して食事が思うようにとれない」「体力面や仕事面で副作用の不安がある」「標準治療を続けながら副作用をできるかぎり抑えたい」。当グループの治療は、そのような方にも受けていただけます。

HER2陽性胃がんの完治を目指して、保険診療と患者様に合った自由診療を組み合わせる

HER2陽性胃がんは、有効な標的薬がある一方で、耐性や再発という壁が立ちはだかる疾患です。しかし、適切に治療を行えば完治を目指せる疾患でもあります。

発症要因にHER2やp53といった遺伝子異常があるため、保険診療と核酸医薬(アプタマー・miR-34a mimic)、ハイブリッド免疫療法、分子標的ワクチン療法などを組み合わせる集学的治療が有効な選択肢となります。保険診療だけではカバーしきれない場合でも、これらの治療によって生存率や予後の改善が期待できます。

がん中央クリニックグループでは、こうした「アプタマー核酸医薬」や「miR-34a mimic 核酸医薬」をはじめ、患者様1人ひとりに合ったがん治療をご提案いたします。HER2陽性胃がんの患者様は、どのような状況の場合でも是非お気軽にご相談ください。

再発・転移・ステージ4

諦めないがん治療の選択肢があります。

今の治療に限界、不安を感じている方緩和ケアを提示された方へ10種のがん治療から次の一手をご提案します。

  • 治療実績5,000回以上
  • ステージ4に対する豊富な治療実績
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  • 往診、当日治療も可能

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がん情報サポートサイト編集部

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がんと向き合うすべての方へ。
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がんと診断されたとき、治療を選ぶとき、何を信じればいいのか迷うことがあるかもしれません。私たちがん中央クリニックグループの「がん情報サポート編集部」は、そんな不安に寄り添い、信頼できる医療情報をお届けするために生まれました。

医師や看護師、医療ライター、患者支援スタッフが協力し、専門的な知識を、わかりやすく、正確に発信することを心がけています。

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・本記事は、がん治療や予防に関する一般的な情報を提供するものであり、医師による診断・治療の代替とはなりません。
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