ご自身の状態にあったがん治療を選ぶために。
ステージ3のがん治療の選び方と考え方
ステージ3から他臓器に再発が見つかった場合、ステージ4になります。
ステージの決め方
がんが一番初めに出来た場所のことを原発のがんと言います。
その「原発のがんの大きさ」と「リンパ節転移の大きさと数」、「多臓器転移の有無」の3つでステージが決まります
ステージ3のがんとは
「原発のがんがそこそこ大きい」、「リンパ節転移がある、または複数ある」、「多臓器への転移が無い」という状態のがん、もしくは「原発のがんが凄く大きい」、「リンパ節転移が無い」、「多臓器への転移が無い」状態のことが多いがんになります。
治療方法
転移がないか転移があってもリンパ節のみなので、原発のがんやリンパ節の転移部分を手術や放射線で取り除くという治療になります。
治療後は見えているがんが無くなるという状態(寛解状態)になります。寛解とは完治ではなく、がんが画像で確認出来ない状態です。
重要 がん治療の問題点
画像で見えるがん細胞だけではないかもしれない
ステージを決めるのに「原発のがんの大きさ」と「リンパ節転移の大きさと数」、「多臓器転移の有無」の3つを調べて決めるのですが、通常はCTやPET-CT、MRIなどの画像で調べます。これらの画像でがんがあるかどうかを調べるのに、大体1センチ以上の大きさが必要になります。
しかし、がん細胞の大きさは10ミクロンと1/100ミリの大きさです。 1/100ミリのがんを見つけるのに1センチ以上のがんしか見つけられない画像検査を行って、ステージを決めます。したがって、「多臓器への転移がない」という判断は、「1センチ以上のがんの転移がない」ということになります。逆に言えば「1センチ未満のがんの転移があるかもしれない」ということです。
仮に「1センチ未満でも多臓器に転移があれば、いきなりステージ4」です。言い換えれば「ステージ4にも関わらずステージ2と診断されたがん」が一定数存在しているということになります。
待っているだけでは遅いかもしれない
主治医もそれが分かっているので、手術の後、5年待ちましょうとなります。
それは、「リンパ節や多臓器に1センチ以下のがんの転移があるかもしれないけど、それを見つけることが出来ないので画像に映るくらい大きくなるのを待ちましょう」ということです。
5年待ってみて、どこからも再発が無ければ、5年前の手術の時に完治してましたということを5年後に教えてくれるということになります。
逆に3年後に肝臓から再発が見つかるということは、「あの時、肝臓に転移が無くステージ3と診断したけれども、実は手術の前から肝臓に転移があり、ステージ4だったんだね」というのが3年後に分かったということになります。
追加の治療の必要性
ステージ3の場合、見えないがんの転移がある可能性(実はステージ4だったという可能性)が極めて高い状態になります。基本的にがんが残っている可能性が高いので抗がん剤の話が出ます。
ただ、抗がん剤をしても再発が起こる可能性が凄く高いので、追加で全身治療が必須だとがん中央クリニックでは考えています。
問題は、そのがんがどこに残っているか分からない点です。
候補としては、原発部分の手術の取り残し、リンパ節、脳、肺、肝臓、腹膜、胸膜、骨など多岐に渡ります。ただ、残っていたとしてもCTやPET-CTなどの画像に映らないレベルの小さながんとなります。多臓器に転移が一つでもあれば、大きさに関わらずステージ4になります。
それを何もしないで待つよりも、ステージ4だったとしてもがんが小さければ薬でがんを消す可能性がより高いとがん中央クリニックグループでは考えています。
なので、ステージ3の場合、手術の前後に全身治療を追加することが、がんに打ち勝つのに必要な治療と考えています。
治療の選択方法
まだ見えない小さいがんには全身治療
どこにあるか分からないがんをあらかじめ予防的に治療を行うには全身治療が必要になります。
重粒子線などの放射線や当クリニックなどで行っている光免疫治療などの局所的な治療は再発予防には使えない治療になります。
※手術の後は基本的にはCTやPET-CTなどの画像にはがんが映りません(寛解状態)。放射線や光免疫療法は画像をみて、がんの部位にレーザーを照射する治療になります。なので、照射箇所が無い状態になります。
※光免疫療法で血管内に光を照射している医療機関が存在していますが、再発とは手術の後にがんが転移するのではなく、既に転移しているがんが大きくなることを言います。その状態で血管内に光を照射しても意味のないことになります。そういった知識のない医療機関は危険なので治療は避けた方が良いと思っています。
※光免疫療法や放射線治療にはアブスコパル効果と呼ばれる免疫を使った追加の効果が表れることがあります。ただ、再発予防で行う場合、どこに照射したら良いか分からない(原発にはがんがないが、肝臓や肺にはあるというパターンが多い)のと、アブスコパル効果が起こる頻度がそれほど多くないというデメリットがあります。
全身治療の中でも当クリニックで使っている分子標的ワクチンや他クリニックでよく見かける樹状細胞療法、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤の様にタンパク質をターゲットとした治療は再発予防には向きません。
標的としているタンパク質が残っているかもしれないがんすべてに存在しているとは限らないからです。
これらの治療はがんを小さくすることには優れている可能性がありますが、がんが残る可能性が高い治療ということになります。
向いている治療
ステージ3のがん治療の場合、術前と術後によって向いている治療が異なります。
・術前に抗がん剤を行ったが術後に先端治療を追加する場合。
・術後に抗がん剤を行って経過観察中に追加で先端治療を行う場合
腫瘍溶解ウイルス療法
腫瘍溶解ウイルス療法の効果の高さは注目されてきています。
保険ではウイルス療法としてデリタクトが脳腫瘍で認可されましたが局所的な治療になります。
当クリニックで行っている腫瘍溶解ウイルス療法は点滴で行うことが出来、全身に作用し、見えないがんにも効果を発揮し、ウイルスががん細胞にのみ感染することで普通細胞には害がない状態でがんを死滅に追い込みます。日本の大きな病院での治験も予定されており、今後ますます発展が期待されている治療方法になります。
術前、もしくは術後の抗がん剤と併用、もしくは先駆けて使う場合
遺伝子治療と核酸医薬の複合治療
身体のどこに残っているか分からないがんすべてをターゲットに出来る遺伝子治療は、再発予防に凄く良い治療ということになります。
再発予防で治療を行うということは、残っているがんがあるかどうか分からない状態で治療を行うことになります。
なので、副作用がほとんど出ない遺伝子治療は多くの患者様が再発予防で使う治療になります。p53遺伝子に変異があるがんは抗がん剤や放射線に抵抗性が存在することが知られています。
抗がん剤前や抗がん剤途中に遺伝子治療を行うことは、遺伝子治療そのものによるがんを死滅に導く効果はもちろんのこと、抗がん剤の効果を高めるということが色々な論文で明らかになって来ています。
どのがんにも対応できるように遺伝子治療の種類は国内最多の数を用意しています。
がん化した細胞を正常なサイクルへがん遺伝子治療ノーベル賞を受賞した技術を使った核酸医薬
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ここまでお伝えしたとおり、がん治療には「これをすれば大丈夫」という絶対的な方法はありません。その時々の状況や症状に応じた適切ながん治療を理解し、選択していくことが重要です。
当グループのクリニックは、がん治療の専門医療機関として、患者さまに幅広い選択肢をご提供できるよう努めております。
また、さまざまながんの症状に対応できるよう、先端医療を積極的に取り入れています。
標準治療から自由診療まで、多角的な視点でがんと闘う患者さまをサポートしたいと考えております。
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